2010年 F1 第12戦 ハンガリーGP

ハンガリーGPは過去の歴史を見ても、モナコと変わらないくらいにオーバーテイクがしにくいレースなので、レッドブルが逃げていって途中で寝てしまうだろうなと思ってましたけど(笑)、今回はなかなか見どころの多いレースだった感じです。

レッドブル優勝は圧倒的な予選タイムからしても順当だったかと思いますが、ヴェッテルが勝てなかったのは本当に何と言いますか・・。SC中の10車身内を守るというレギュレーション違反でドライブスルーペナルティとなっていた訳ですが、無線交信や表彰台前の映像を見ても、どうもレギュレーションを理解していなかったようですね。こういうのは確かに細かい規約なので、やはりチームがその辺りの情報を無線でちゃんと言ってあげないとダメかと思います。3位に落ちたもののアロンソの真後ろまで迫り速さを見せますが、ここで抜くのは本当に至難の業ですし・・。ファイナルラップ前に大きく差を開けたな、と思ったら、ファイナルラップは鬼神の走りでファステストラップを記録。自分が勝つはずだったというアピールをしたのでしょうかね。

そう言う点では、ウェバーのレースは本当に素晴らしい完璧な内容だったんじゃないでしょうか。スタートは2番グリッドだったため、スタートでアロンソにかわされ、レースが厳しい状態になってしまいましたが、SCが入った段階でピットに入らずステイアウト。レッドブル1-2体勢で逃げに逃げて、ピットインでアロンソをかわそうとする戦略だったと思いますが、ヴェッテルがペナルティを受けて予想外のトップに。それでも、アロンソとの差を広げないといけない段階でしっかり車のポテンシャルを生かしてファステスト連発で差を広げていくあたり、素晴らしい走りでしたし、今回の優勝はウェバーにとっても大きな意味を持つ事になったんじゃないでしょうか。ハミルトンがリタイアしたことで、ポイントリーダーに立ちましたし、ワールドチャンプに向けて大きなターニングポイントになったような気もします。ただヴェッテルの予選の速さは驚異ですし、この後のレース展開でどれだけこのポイント差を守っていけるかがキーポイントとなりそうです。

可夢偉が今回物凄いレースをやってのけました。ここハンガリーで23番グリッドから9位フィニッシュは今宮さんも言ってましたけど、本当に記録的な内容じゃないかと思います。
ポイントだったのは、スタート直後に新興チーム全てを抜き去り序盤で15位まで上がった事が大きかったですねー。そしてSC直後のピットでの混乱で、ロズベルグやスーティル、クビサなどの上位勢が消えた事も大きかったですし、ピット直後にミハエルをコース上で抜いたのも大きかったでしょう。今回は運が可夢偉にかなり味方したような気がします。デラロサが予選9位から7位フィニッシュ、可夢偉が23位スタートから9位フィニッシュと、チーム初の今シーズン2台入賞となりましたが、観ていた人もチームも可夢偉の方が大きく印象に残ったんじゃないでしょうか。この調子で鈴鹿に向け、頑張ってもらいたいですね。シーズンもこの後は1ヵ月のインターバルになりますが、可夢偉にとっても良い夏休みになりそうでよかったですね。予選後はこんな展開になるとは本人も思っていなかったんじゃないでしょうか(笑)。

さてさて、最後にミハエルとバリチェロのバトルについて。
レース後、バリチェロは「奴は狂っている」みたいな事を言ってたみたいですね(笑)。あの速度域でのあの幅寄せはちょっと厳しいというのを超えてしまってるような気がしましたが・・。その後一瞬ウォール出口の映像が見えましたが、何となくタイヤが擦れたような跡が見えたんですけど、あれはバリチェロのタイヤ痕だったのかな?と一瞬思ったんですけど・・。
ミハエルにはレース後の審議が待っているようですが、今シーズンはこういった強烈なブロックが多くみられているため、次戦グリッド降格等のペナルティが下されるんじゃないかなと思っていますが・・。ただ、これがミハエルらしいレースとも思えますし、彼の若い頃の個性が出ているような感じにも思えますけど、ペースの上がらない状況ですし、ミハエルと走れるのを楽しみだと思っていたドライバー達も今ではそんな声も一切聞かなくなってしまいましたからね・・。彼の名声が失われない事を願うだけですけど、やはり今年のマシンはバトンが乗るのを前提に開発されたという事ですし、非常にきついアンダーステア傾向なマシンなんでしょう。ミハエルは昔から超とんがったセッティングを好んでましたし、彼にあったマシンはとても他のドライバーが乗りこなせないというのもよく聞く話でしたし、今はロズベルグの方が確実にマシンに合っているんでしょう。
そう言う意味で、来年のマシンがどういう基本コンセプトを持つマシンになるのか、ミハエル好みなマシンになるのかどうか。その辺りはまだ先の話ではありますけど、来年のミハエルが往年の走りを復活させるかどうかのポイントじゃないでしょうか。

2010年 F1 第12戦 ハンガリーGP” に対して4件のコメントがあります。

  1. りょ より:

    スタート後もSC後も
    間にアロンソが入ってくれたことで逆に
    レッドブル首脳陣は「ホッ」としたんじゃないかなーと
    ひねくれたことを考えてみたりなんだり…
    最後、前がウェバーだったら、ベッテルは
    もっとシャカリキになって抜きに行ったんじゃないでしょうか(笑

  2. ビル より:

    カムイの最下位からの入賞は結果的には良かったでしたね。予選が…。また連続入賞期待しましょう。
    ミハエルとバリチェロの件は現役時代からありましたけど、41歳でも健在でしたね!

  3. SYORI より:

    りょさんどうもです、お返事遅くなりました・・。
    ウェバーはアロンソに「入れ!ピットにはいってくれ!」って後ろから祈ってたみたいですね(笑)。今回のレースはウェバーに運も味方した感じだったんじゃないでしょうか。
    それにしてもハンガリーは抜きどころが少ないです。昔からそうですが、そういう意味では可夢偉がミハエルを抜いたのは本当に大きかったですねー

  4. SYORI より:

    ビルさんどうもです、お返事遅くなりました・・。
    確かにザウバーの予選はちょっと問題ですよね・・。可夢偉自身もシャシーがおかしいって訴えてたみたいですし、デラロサがあのポジションに居たんですからよっぽどおかしかったんでしょう。次戦からは新シャーシを得るみたいなので、ちょっと期待はしていますが。
    バリチェロvsミハエルは未だに書かれてますよね(笑)。メディアもこういう話題は好材料ですから(笑)。

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