2008年 F1 第11戦 ハンガリーGP

ハンガリーGPはオーバーテイクが少なく、尚且つ完走率も高いコースなので退屈なレースになるだろうな・・と思ってましたが、意外な展開が待ってましたね・・。
グリッド的にもPP有利のこのコース、ハミルトンが圧勝かと思ってましたがマッサの素晴らしいスタートに思わず声を出してしまいました。アウト側から回り込んでハミルトンをオーバーテイクしたシーンは、マッサを見る目が少し変わった気がします(笑)。その後もハミルトンとのギャップを広げ、中盤のハミルトンの左フロントのパンクもあり、マッサ自身ミスらしいミスも無く圧勝と思えました。それが残り3周でエンジンブローですからね。レースは本当に最後まで分からないものです。優勝は何時か来るだろうと思っていたコバライネンが遂に初優勝。チェッカー後にロン・デニスから無線で「優勝クラブへようこそ」と言われてたみたいですが(笑)、GPウィナーになったという事は、どういう展開であったにせよコバライネンの大きなターニングポイントになるレースとなる事でしょう。2番手は成長著しいグロックが今季2度目のトヨタ表彰台に導きました。前戦で激しいクラッシュに遭い心配された今レースですが、本当に力強いレースでした。GP2時代にポールを取っていたコースとの事なので、かなり得意なのかもしれませんね。上位陣の脱落もありましたがレースペース的にも実力でもぎ取った2位と言っていいでしょう。3位はライコネンが入ってポイントランキング2位に浮上。予選順位を上げればもう少しコンスタントに上位が狙えるとは思うのですが、レースペースが良いだけに毎回勿体無いなあと思います。

それにしても初優勝シーンを見るのは何時も良いものですね。ウィニングランのときは意外と冷静だなって感じましたが、パルクフェルメに到着してからは初優勝者らしいガッツポーズでした(笑)。表彰台裏でライコネンと握手してた時が印象的でした。やはり同郷という事でライコネンも若干笑顔を見せてましたし、表彰台でもフィンランド国歌を聞いているときには、今までライコネンの為に鳴ってたのを聞いてたことかと思いますが、今回は自分の為に鳴っていた訳ですし、感慨深かっただろうなーと思いながら見てました。
ハミルトンに関しては何が問題だったんでしょうね。特にクラッシュも無かったですから破片が影響したとも考えにくいですし、やはり負担の大きい左フロントにハミルトン特有のドライビング負担が大きかったのかもしれませんね。去年もそういう事があったみたいですし。でもポイントランキングではトップを死守してますし、マッサのリタイアに本当に助けられたかもしれません。

そのマッサも今回優勝していればポイントランキングトップに立っていたはずですし、夏休み期間に入る前の最高の週末になっていただけに本当に勿体無かったですし可哀想でした・・。フェラーリは伝統的にシーズン終盤に向けてポイント上位のドライバーをNo.1扱いにする傾向があるので、このレースを取っていればマッサにとってシーズンそのものの行方が大きく自分に傾く事になっていたかもしれませんしね・・。私個人的にはまだ7レース残っているものの、このレースがマッサの今シーズンの悪い意味でのターニングポイントとなってしまったような気がしてなりません。何とか挽回して最終戦ブラジルGPを地元でのチャンプ争いレースにしてもらいたいと思ってはいるのですが・・・。
そう考えるとライコネンがこの抜きにくいコースで予選が悪かったにも関わらず3位になったという事が、チャンプを取ったことのあるドライバーとの運命的な差なのかなって思わずにいられないです。

日本勢ではやはりトヨタの活躍は特筆すべき部分でしょう。シーズン中盤から尻上がりに調子を上げてきていますし、ここ最近はトゥルーリよりもグロックの方が好調な感じです。シーズン序盤は全くダメな感じに思いましたがようやくGP2チャンプとしてのポテンシャルを出してきたような感じです。ヴェッテルといいグロックといい、ミハエルの後継者たるドライバーが育っているというのはドイツにとっても良い事ですね。シーズン後半、展開次第では君が代を聞かせてくれるのでは?という気持ちにさえさせてくれますね。
ホンダは相変わらずと言った感じなので割愛(笑)。中嶋も今回厳しいレースでしたね。このコースに全く合っていないウィリアムズでしたので1ピット作戦で13位まで上げられたのは上出来と言うしかないでしょう。

それにしても今回給油時の火災が多かったですよね・・。これは一体何だったんでしょうか。ブルデーにいたっては2度も火災発生し、バイザーが消化液で見えなくなって再度ピットインして拭いてもらったそうですし。熱による金属膨張等でもあったんでしょうかね・・。それにしても不自然な光景でした。
また今レースからシャークフィンのエンジンカバーをつけるチームが激増してますね。唯一ザウバーBMWとマクラーレンが付けていませんが、この2チームは元々エンジンカバーのデザインが若干後部寄りに伸びたような形状をしていますよね。なのでシャークフィンに近い効果を以前から既に出しているんじゃないかなって思うんです。マクラーレンもテストで使ったそうですがあまり効果が無いとの事らしいので・・。その代わりダンボの耳をつけてきてましたが(笑)。あれって効果あるんですかね。まあ効果があるから付けてるんでしょうが、見た目は本当にイマイチですね;;。

さあ夏休み期間が終わってからは、いよいよ初コースですね。バレンシア市街地コースと言う事ですが、市街地だけにコーナー数は25もあるらしいですが、平均時速が200km/hオーバーというハイスピードレイアウトになっているようで、コース幅も広くかなり面白そうなレースになりそうです。ただ市街地コースにこの平均時速(最高速は300km/hオーバーらしい)というのは少々危険な気もしますが・・。

2008年 F1 第11戦 ハンガリーGP” に対して8件のコメントがあります。

  1. 青葉緑 より:

    本当に今回は最後にビックリすることが起きてしまいましたね。
    マッサは本当に残念、ハミルトンはタイヤに負担をかける走りが原因かもしれませんが、
    サイドウォールのカットが原因だとか。
    でもコバライネンにはおめでとうと言いたいし、グロックの2位も良かったですね^^
    次戦のバレンシアは高速市街地コースですが、安全性は問題無さそうですね。
    レイアウトや先日行われたレースのオンボード映像も見ましたが、
    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットよりも安全で、
    しっかりランオフエリアが確保されてました。
    アブダヒのレイアウトもそうですが、現代の"常設”市街地コースは目を見張るものがあります^^
    下のURLはF3とGTでのレース映像です~
    http://jp.youtube.com/watch?v=LAzqDuWNa2M
    http://jp.youtube.com/watch?v=pzE-boMhd10

  2. Rest0g より:

    どーも!
    前戦はピケで、今回はコバライネンにグロック。GP2組はおめでたいですね。
    しかし、ウィリアムズの2人は辛そうでした。彼らの活躍をバネに、吉本選手、そして平手選手も、よりがんばってもらえたらと思います。
    次はパンターノがF1?グロックとにていますね。ってか04年のジョーダンでしたね。
    シャークフィンはBMW以外のチームが試しましたね(正確にはスーパーアグリはやってませんね、涙)。さすが、ニューウェイですね!まさに new way ・・・。
    ダンボの耳は、去年お蔵入りになった時、
    これ、ダンボの耳みたいだべ、と友人に言うと、
    はぁ~?どこが?
    ヘルメットに付けたほうがよくね?と。
    おっ。なるほど、首痛いかもしんないけど。ってそれじゃミッキーだよ!
    ・・・と共感を得られませんでしたが、あのパーツはダンボですよね。
    今回のマッサは素晴らしかったですよ。
    次回
    市街地がーっ、キター!って事で(だんだん恥ずかしくなってきました)ほんとたのしみです。

  3. ZEAL-R より:

    一言SYORIさんいいっすか?!
    マッサ最高!!w
    コメントネタ少なくてすみません^^;

  4. SYORI より:

    >青葉緑さん
    どうもです。こういう終盤のトラブルはホント可哀想ですね。見てる方は展開が180度変わるので楽しいものではありますが(笑)。しかしサイドウォールのカットとは不可解ですね。周回遅れを抜く際にどこかとヒットしたとかでしょうかね・・。
    バレンシアの映像観ましたが凄いですね。これなら安全と言う気がします。確かに現代のF1安全基準はサーキットにも厳しく求められていますが(モナコは特例でしょう)、市街地でもここまで出来るものなんですねー。びっくりです。

  5. SYORI より:

    >Rest0gさん
    どうもです。GP2組が頑張ってますよねー。来年の目玉は個人的にブルーノ・セナ(まだ決まってませんが)かなって思ってますがどうでしょうかね(笑)。
    ダンボの耳、ヘルメットに装着が笑えました(笑)。でもホント将来的に空力を突き詰めていったらヘルメットも形状が変わるかもしれませんね。今でも凄い最先端な形状してますけど・・。
    次回は初コースですので楽しみですね。どのチームもコースデータが無いのである程度ファクトリーでシミュレーションはしてくるでしょうが、上位下位の差が大きく出そうな気がします。個人的にはマッサに頑張ってもらいたいですねー。

  6. SYORI より:

    >ZEAL-Rさん
    どうもです(笑)。マッサ最高でしたね!
    あれで勝ってたら彼のベストレースの一つになってたと思うのでホント可哀想でしたが・・。

  7. SumiGT より:

    どうもです。
    何でそうなりまっさ!(いきなり失礼)(^^;;
    今回は完璧と言っていい位良い仕事をしていただけに残念でした・・・気を取り直して頑張ってほしいですね。
    でも、コバライネンの初優勝は良かったですね~(^^;通算100人目のGPウィナーだとか。あと、グロックの力強いレースも見応えがありました^^
    ライコネンが本気で不調みたいですので(レースペースは良いのですが予選が・・・)早く復調してハミルトンとがっぷり四つの争いを見せてもらいたいものです。
    GP後の話になりますが、英国で来季アロンソのホンダ加入がまことしやかに報じられているようですね。何か怪しい感じもしますが(笑)もし実現したら日本人としてはかなり楽しみな事にはなるのではないでしょうか。跳ね馬までの繋ぎでもいいからホンダを第一線まで引っ張り上げてほしいです(笑)

  8. SYORI より:

    >SumiGTさん
    どうもです。マッサかの展開でしたよね(笑)。
    結果は残念でしたけど、イタリア紙ではかなり評価高かったようですし、チーム内でも今回のレースは自身のパフォーマンスを改めて見せつけれたんじゃないでしょうか。今後同じ事をやって接触リタイアとか無ければいいんですが(笑)。
    それにしてもアロンソの噂はどうなんでしょうね。2010年フェラーリ入りを考えているのでしたら、単年契約と言うのも怪しいですし、ホンダ側も単年では契約しないでしょうからね。出来るならパフォーマンス契約(このレベルに到達できなければチームを離れる事が出来る等)にしておくくらいでしょうか。
    ホンダ側にとってもアロンソのテクニックで0.6秒短縮できると考えているようですし、来期のマシンの出来+ロス・ブラウン効果で飛躍の年になればいいんですけどねー。あとは遅くてもいいので、ホンダスピリットの注入をお願いしたいです(笑)。

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