2006年 F1 第2戦 マレーシアGP

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さて第2戦マレーシアGP、開幕戦から間髪いれずの連戦でしたが見所がありましたねー。レース展開自体はあまり変動の無い退屈なレースでしたが、フィジケラが見事ポールトゥウィンを飾り昨年開幕戦以来の3勝目です。2位はアロンソでルノーワンツーとなりました。3位は今期発表彰台のバトンでしたが本人は勝つつもりで挑んでいただけに残念な結果だったと思います。ホンダも予選では速いのにレースで順位を落とすということが2戦続けて起こっていますので、レースマネージメントとマシンの戦闘力アップを今と違う面で見ていかなければいけないのかもしれません。


さて今回の見所はSAF1の琢磨でした(毎回そうですが)。今回F1公式サイトのライブタイミングモニターでも琢磨の14~15位争いの事をテキスト情報で表示(今一番面白い争いは琢磨の争い~等々)されていましたので、その影響か随分と国際映像に映っていました。ミッドランドを後方に従えて、上手いライン取りで後続を抑える走りをずっと映像が流していました。それだけでも十分凄い事なのですが極めつけはリウッツィとのバトルが最高でした。

速度差があるのでどんどん追いつかれてしまうのでテールトゥノーズになってから暫く国際映像に映っていました。そしてバックストレート手前でインに入られて抜かれた琢磨でしたが、ここからが見物でした。バックストレートでリウッツィのスリップにピッタリ入り、最終コーナーの突っ込みでブレーキング競争し、なんと見事オーバーテイクを決めてます!。4年落ちのこのマシンで「他車をオーバーテイク」するシーンなんて絶対に見れないと思っていましたが、見事やってくれましたねー。しかも国際映像で一部始終がバッチリと映っていましたから!。ちょっと久々に感動モノでテレビを見ながら思わず大きな声でガッツポーズが出てしまいました(笑)。こういう走りを世界にアピール出来たのは自身にとっても良いことだと思いますし、SAF1のチームスタッフ全員が一番何かを感じたのではないでしょうか。私はホントそう思います。そして彼のポテンシャルを改めて垣間見た気がしてなりません。

最速ラップもモンテイロから0.689秒遅れの差です。そしてセクタータイムはT1はモンテイロ(ミッドランド)より勝ってます!。特筆すべきは区間最高速で、T1はミッドランド2台、トゥルーリのトヨタ勢に勝っており、T3(フィニッシュライン)はトヨタ2台、ミッドランド2台、トロロッソ2台にも勝っています。

この事から、エンジンに関してはやはり最新のホンダV8というだけあって問題なし。シャシーは言わずもがな4年落ちなのでハイダウンフォースが必要な区間(今回もT2)では明らかな競争力低下が見てとれます(最高速を犠牲にしてでもダウンフォースを付けていると思われますがそれでも足りないのでしょう)が、開幕戦からの比較としてもかなりまとまってきているのではないでしょうか。予選タイム差も確実に詰まってきていますし、開幕戦で亜久里代表が言っていた「次はレースがしたい」という事を、今回は間違いなく今のレベルで出来得る最大限の「レースをした」と言ってもいいと思える内容でした。

井出に関しては、彼の実力がちゃんと発揮できるまではまだまだ時間が掛かるでしょう。勿論彼は今年がF1ルーキーの年でありますので経験不足もありますが、それ以上にチーム力が間違いなく琢磨に注がれている状況だと思いますので、井出のマシンと琢磨のマシンに明らかな差があるのは間違いないと思います。そういう点を見ずに「井出はイマイチだ」と思われると余りにもアンフェアですので、ニューマシンが出来てそれなりに戦闘力のあるパッケージを与えられ、F1という環境に精神的にも肉体的にも慣れてきたときに、彼の本当の速さを見せてくれると願っています。今はまだ勉強と我慢の時期だと思います。