2014年F1日本GP

久々にF1記事でも書いてみようかと。

今回のレース、台風が近づく中、ウェットレースで行なわれた訳ですが、ハミルトンが優勝してロズベルグとのポイント差を10に広げた結果で終わりました。チャンピオンシップに関しては、ハミルトンが少し有利になってきた訳ですが、あと4戦残っていますし、最終戦は「更に倍」(ダブルポイント)なので、最終戦で50ポイント以上広がっていなければチャンピオン決定は無いという事ですので、恐らく最終戦までチャンピオン決定は無いかと思っていますが、この先どういう展開になっていくのか興味津々ですね。

個人的にはロズベルグに初栄冠を飾って欲しい所ですが、メルセデスは信頼性に疑問符がつきますので、1レースでも落とすと20ポイント前後の差が一気に広がる可能性が高いだけに、そういうレースが無く激しいバトルでこの先も進んで行ってもらいたいなと思っております。





あとは可夢偉。
今回アップデートされたFウィングは結局使えずにチームメイトのエリクソンが使ったという事ですが、何故1個しか持ってこなかったのか・・。財政的に無理だったのか、もしくは製造が間に合わなかったのかもしれませんが、母国GPでこの有様では、先が思いやられます。というか、その「先」というロシアGPすら出場するのか現段階では分からない状況ではありますが・・。チームの施設や資材などが差し押さえられて競売にかけられているという情報もありますし、予断を許さない状況になってきているのは確実でしょうし。

それにしても、FP2でクラッシュした可夢偉、右フロント周りのパーツが無いため、何とかコントロールして左側を当てるように持って行った、というコメントがありましたが、ほんとビックリです。もしもあの時右側を壊していたら、スペアパーツが無いため決勝出場は不可能だったという・・。決勝を走れるだけでも儲け物という事だったのですが、それがいかにチームの状況を表しているかがわかりますよね。

実際走れたにしても、ハンガリー仕様のエンジンカバーに間に合わせのパーツで走った訳ですので、当然パフォーマンスも厳しいものでした。エリクソンの方はかなり良いタイムで走っていましたので、相当バランスが悪かったんだろうなというのもありますし、アップデートパーツは良い感じに機能していたと思われますので(対マルシャと比較して)、そのパッケージングで鈴鹿は走らせてもらいたかった・・というのが正直なところです。

エリクソンも「毎月」スポンサーフィーをチームにもたらしているようなので、今彼に対して無碍に扱う事は、そのお金を失うという意味もあるのでしょう。そこが可夢偉との立場を明確なものにしている状況だと思われますが、今回のレース、全てが良い方向で可夢偉に対して与えられていれば、ポイント獲得は無理だったにしても、良い順位で終われただろうな、と思いますし、終盤タイヤ交換を2LAP連続で入ったとき、「なんで?」と思ってましたが、後から聞けば「チームがタイヤを間違えて交換した」という事で・・・。

そういう状況でチームランキング10位を狙うなんて、正直絶対無理です。現状マルシャが9位、ザウバーが10位ですが、歴史もありレース屋でもあるザウバーに10位になってもらいたいです。ケータハムが10位になったとしても、今のオーナーにお金が入るだけで、誰も得しないと思いますので。
でも、最終戦まで走れる可能性があるなら、可夢偉が乗り続ける事が出来るなら、チームランキングがどうなろうと構わないので、可夢偉はぜひとも光る走りを見せてくれれば、と願っています。

そしてビアンキの件。
生放送を見ていた時、基本的に私は可夢偉とマルシャの動向をLTで追っていました。マルシャの2台はインター、可夢偉はピットでのタイヤ間違えがあったものの、ウェットに履き替えていたところにSC(スーティルのクラッシュによる影響、とその時は思っていた)が出たので、これはマルシャの前に出れるチャンスと思ってましたが、その時点でビアンキOUTという表示になってたので、あれ?どこで止まったんだろ、と思ってました。

カメラはスーティルの車両を排除するローダーが映っていたのですが、そのところにビアンキの文字が出ていましたし、何でかなと思ってましたが、Twitterでの現地観戦者の情報からそこにビアンキが突っ込んだという情報が入ります。それでSCになったのか、と把握。ただ車高の高いローダーに突っ込んだという事であれば、下側にマシンごと潜り込んでしまうという事も考えられますし、そうなった場合一番ヤバいのがむき出しの頭部です。心配を増長させるように、ビアンキの姿は一切映らず、心配そうな面持ちでモニターを見つめるマルシャピット。そしてビアンキがクラッシュした現場での緊迫したようなマーシャルの動き。その内レッドフラッグが出たので、天候悪化による中止ではないなと直ぐに思いました。

結局そのままパトカー先導で救急車にて、三重県立総合医療センターへ運ばれて緊急手術。頭部にかなりのダメージがあったようですが、自発呼吸はしているとの事で、手術も無事終わり現時点ではICUで管理されているとのことで、これ以上の情報は無いのですが、何とか意識回復して普段通りの生活が送れるようになって欲しいと切に願います。

また、マーシャルの方も大きな怪我を負ったという情報も飛び交ってましたが、こちらは誤報である事が分かっています。怪我をしたのはビアンキのみということです。それとヘリコプターで搬送しなかったのは、気象条件が悪くヘリが飛べなかったからという話もあり、ヘリも飛べない状況で何故レースを?という意見も多々見ましたが、これも誤解のようですね。基本的にヘリが飛べない状況(富士で行なわれた時の日本GPもそうでしたが)だと、走行は認められません。なので、あの時は状況的にヘリが飛べる状況であったとの事です。実際現地観戦組の方から、飛んでいたという話も聞きましたので。

恐らくですが、ヘリが飛んだ場合の「受け入れ先」の問題だったかもしれません。特にあの時点で名古屋方面はかなり雨が降っていましたし(雨雲レーダー上では)、三重県立総合医療センターでしたら、クルマでも数十分レベルだったでしょうから、その判断だったのかもしれません。ただ三重県立総合医療センターもヘリポートはありますし、時間短縮のため、そちらを使わなかった理由がわかりませんが・・。ビアンキ搬送前後にヘリが飛んでいったらしいので、何か他に事情があったのかもしれませんが、そこまではわかっていません。

今回の事故を受けて、SC出すべきだった、レース開始時刻を早めるべきだった、という意見をチラチラと見ます。
SCに関しては、あのタイミングで出したのは問題なかったかと思います。恐らくビアンキが突っ込んで、状況的にまずいという事が分かった時点で出たようなタイミングでした。スーティルの事故の時点では、マーシャルが迅速に動いて排除しようとしていましたし、個人的にはあの時点でダブルイエローが出ていたので特に問題なかったかと思います。こういう事故が起こり得るからSCを出すべき、という事であれば、マシンが止まるたびにSCを出すことになりますよね。そういうルールにしてしまえば、今回のような事故は防げるのかもしれませんが、そうなればレースとしての面白みが無くなってしまうでしょうし、昔のシンガポールGPでのルノーじゃないですけど、SC出動を「操作」出来る事も可能になるわけですし。今年のドイツGPでのメインストレートでスーティル?が止まったのをSCを出さずに排除したのは、個人的にはちょっといただけないと思いましたが、やはり状況次第で適切にSCを出すのが良いと私は考えます。

2輪レースでも転倒したバイクの方向に別のバイクが転倒して突っ込んでいき、マーシャルやライダーをかすめていくという事を何度も見たりします。それを防ぐ抜本的な方法は無いんじゃないかと。

レースって基本的に危険なものです。未然に防げる危険を無くしていく努力は勿論必要ですし、セナの事故以降、安全性は飛躍的に向上しています。それでも事故は起こりますし、想像していなかった状況が起こり得るのもまたレースだと思います。

今回の件は本当に悲劇だったと思いますし、マーシャルの方に怪我が無かったのは不幸中の幸いだったと思いますが、今回の件を教訓に、今後どうしていけば一番良いのか、というのを考えるのは必要かと思います。車両を排除する時のローダー(重機)の下に潜り込まないような形状を工夫するとか、突っ込まれた際のダメージを軽減するものを重機の周りに装備させておくとか、レース進行を妨げないような方法は幾らでもあるかと思います。

何はともあれ、ビアンキの無事を報じるメディアの一報を早く聞きたいです。


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