2人の勝者 - 2009年 F1 第12戦 ベルギーGP

まさにタイトル通りのレースと言いましょうか・・。レースに勝ったライコネンと今GPで一番光っていたフィジケラと・・。抜きつ抜かれつはありませんでしたが、まさに一騎打ちといったレースでした。KERSが無ければこのレースの結果は違っていたものになっていたでしょう。それくらい、あのリスタート後のオーバーテイクが全てだったという感じです。ライコネンはアッサリ抜けたと言ってましたが、あの後チェッカーまでよくミスも無く走り切れたものです・・。あの状況下でのプレッシャーは物凄いものがあると思いますし、それを感じさせないライコネンはホント凄い人です(笑)。またフィジケラも最後の最後まで1秒以内の差で走り続けていたのが素晴らしすぎでした。多分42周目か43周目にフィジケラの自己ベストが出ていたようなので、速さは勿論体力的にもまだまだ健在というところを全世界にアピールしたんじゃないでしょうか。
レース後はモンツァでフェラーリに乗る?とインタビュアーに聞かれていましたが(笑)、フォースインディアのエンジンサプライヤーがフェラーリだったら実現するかもって思いますが、どうなんでしょうね。まあ少なくともバドエルよりは確実に速いのは間違いないでしょうが(笑)。

記念?にレースリザルトも載せておきます(笑)。しかし、フィジケラのレースペースは本当に良かったですね。惜しむは1回目のピットイン時にライコネンより僅かでも燃料を多めに積んでいれば、2回目のピットインで抜けていたかも・・という点でしょうか。SC絡みがあったとは言え、1回目のピットインタイミングが重い燃料搭載量で走っていたライコネンと同じだったというのもビックリでしたが、ここまで戦略が全く同じだったというのも凄かったです。ましてや優勝争いなんてした事もないフォースインディアのピットクルーの仕事ぶりも素晴らしかったですねー。まあジョーダン時代のクルーもいるのでしたら、その辺りは経験があるでしょうが、それにしてもピットストップの的確な送り出しは素晴らしかったですね。

決勝後の記者会見でも言ってましたが、フィジケラのペースは恐らくライコネンよりも良かったっぽいですね。後ろで引っかかっていたという表現でしたし、流石にあれ以上接近する事はダウンフォースを失って危険だったのかもしれませんね。そう考えるとリスタートで守り切れなかった(KERSの力を防ぐ事は出来なかったかと思いますが)のが本当に勿体なかったですね。それ以前に、最初のスタートでは完璧にトップを守り、しかもケメルストレートエンドではライコネンが飛び出して差が大きく開いていたので、あの多重クラッシュが無くSCも出なければ・・という思いもありますね。まあタラレバばかり言ってても仕方ありませんが(笑)、今回のレースはそれくらい勝てるチャンスがあったということでしょう。アロンソが走り切っていればまた状況も複雑になっていたかもしれませんが・・。それでもポイント獲得すらした事の無かったチームがPP獲得し、最後まで優勝争いをしていた訳ですから、今晩はチームも飲めや歌えやの大騒ぎでしょう(笑)。今回のレースを見ている限りでは、トップスピードが伸びるマシンが調子が良かったような感じなので、次戦モンツァのイタリアGPでもトップスピードの利を生かしてこの勢いが続きそうな雰囲気です。

ライコネンに話を戻すと、彼も今季初優勝ですし、チームにとってもそうです。色んな要素があったとはいえ、やはりビッグチームはシーズン後半にかけて力を取り戻してきますよね。この辺りが流石でもあり恐ろしくもあります・・。

さて、
今回ブラウン勢は最悪の週末といっても良かったかもしれませんね。バリチェロは辛うじて2ポイント獲得しましたが、バトンはまさかの0周リタイア・・。これは予想だにしませんでしたが、予選のつまづきが結果こういったアクシデントを受ける可能性を高めてしまった訳で、こればかりはバトンが頑張るしかないかとは思うのですが・・。現にバリチェロの予選を見る限りマシンのポテンシャルが下がっている訳ではないのですから。そう考えると、バトンは初のワールドチャンピオンに向けて相当なプレッシャーというか目に見えない重圧が圧し掛かってきているような感じですよね。今宮さんも言ってましたが「守り」に完全に入っているような印象ですし、攻めに転じようとして空回りしているような感じさえ受けます・・。あと一回優勝したりすれば、何となく吹っ切れてそのままチャンプになってしまう感じがしますが、今の状態だとまだまだ一波乱がありそうな感じがしますね・・。
今回のアクシデントで審議になっていますが、バトンはイン側に居たグロージャンにヒットされたような感じでしたけども、それで裁定がどうなろうとバトンが失ったものが帰ってくる事はありませんからね。幸いだったのはポイント差がそれ程詰まらなかったという点でしょうか。残り5戦で16ポイント差。普通に考えればイージーな差ではありますが、果たして今年のチャンプの行方はどうなるのでしょうか。

日本勢に目をむけると、
トヨタは優勝のチャンスをまたフイにしてしまいましたね・・。予選重量から見てもトゥルーリはかなり速い感じでしたので、このレースをリタイアで終えるというのは相当悔しかったんじゃないでしょうか。グロックも結局ポイント圏外で終わりましたし・・。11月にF1予算の承認があるという事で今はまだ分からない・来季も参戦する予定だという発言を繰り返しているハウェットですが、だんだん雲行きが怪しくなっていってるような気がして仕方が無いんですけどね。トゥルーリの離脱の噂もあったりと、なんかそっち方面の話に結びついてしまうんですよね・・。出来れば参戦継続し、一貴・可夢偉ペアみたいなものも見たいなと思ったりしますが。

その中嶋一貴は、今回も何時ものようなレースで何時ものような結果で終わりましたね・・。ロズベルグの結果を見ても今回はウィリアムズにとって厳しいレースだったかと思いますが、この出口の見えないトンネルを何時脱出してくれるんでしょうか・・・。上手くいく時は8位とかじゃなくもっと上の順位でかるーくフィニッシュしたりしそうなんですが・・。

2人の勝者 - 2009年 F1 第12戦 ベルギーGP” に対して10件のコメントがあります。

  1. ZEAL-R より:

    インドはカースト制度と数学の力のお陰でメキメキと高度成長を続けている国ですし、そういった国から生まれたフォースインディアは後半戦の台風の目になるかもしれませんね~^^
    というか早くマッサがカムバックしないかなぁ~(;´∀`)

  2. たー より:

    順位変動はたいした無いレースでしたが個人的には見ごたえのあるレースでしたね。
    トップクラスのミスのないレース運びというか、結局ミスの無い人が勝つんですけど、ほぼ1秒以内の差のまま最後まで行くというのはお互い凄い集中力ですね。
    久しぶりにマシンの能力以外のレース展開が見れてなんとなく面白かったです。
    マッサがいれば1,2だったのかな~、それにしてももう一台の赤い車は遅すぎる、あれならエンジンをいたわる為にも走らなくてもいいんじゃないか?と思えるぐらい酷いです。シューマッハが手を振りながら走っていてもいいんじゃないですかね(笑

  3. yoshinori より:

    こんにちは
    マッサの今シーズン復帰は難しいようです。
    ライコネンの"新相棒"のバドエルは残りのレースで結果を残せるのだろうか…
    もしミハエルだったらもう少し違った展開があったのかもしれません。フェラーリは大丈夫でしょうか?
    マッサは怪我をしっかり治して来シーズンに頑張ってもらいたいです。

  4. SYORI より:

    ZEAL-Rさんどうもです。インドの方々は元々頭の良い方が多いですからね。日本に仕事で来られてるインドの方と接する機会が過去ありましたが、ホント頭が良いなっていう印象ですので・・。
    次戦モンツァはかなり良い位置を走りそうですが、それ以降のレースももし調子良ければ最終戦まで台風の目になるかもですね。非常に興味深いです。
    マッサは31日の検査結果では、今季中の復帰は難しいみたいですね・・。となると次戦モンツァではバドエルが乗る事は無さそうですし、誰が乗るのかかなり注目ですね。

  5. SYORI より:

    たーさんどうもです。レース展開そのものは変動もありませんでしたが、トップ争いはまさに意地と意地のぶつかり合いのような精神戦でしたね。やはり後ろから離されずについていけたフィジケラの方がペースは良かっただろうという感じですので、再スタートでオーバーテイクされなければ(SCが出ていなければ)勝っていたでしょうね。
    もう1台の赤い車・・モンツァでは別のドライバーが乗るのは確実でしょうが、フィジケラがもし乗ったら、空いたフォースインディアに琢磨が・・みたいな妄想をしています(笑)。せめて鈴鹿だけでも乗ってくれればなぁと思いますが。

  6. SYORI より:

    yoshinoriさんどうもです。どうやらマッサは今季中は復帰出来ないみたいですね。早期復活があればバドエルを継続させるという感じだったらしいですが、これでバドエルがチェンジされる可能性が一気に高まりました。というか変えないとダメかと思いますけどね(笑)。
    でもバドエルの状況を見ると、もしミハエルが乗っていたとしても、中団くらいしか行けないんじゃないかなっていう気がしますけどね・・。今は予選でも恐ろしいくらいにタイムが接近してますし、0.6~0.7秒遅かったとしても中団くらいですし。バドエルの状況を見て、ミハエルも今すぐ復帰しなくてよかったと心の中では思ってるかもですね。

  7. たー より:

    琢磨が2、3戦フェラーリになんて夢のような話はどこからも上がってこないもんですかね(笑)
    1口1万で個人スポンサー1000口集めたらOKとか・・・。

  8. SYORI より:

    たーさんどうもです。フェラーリはフィジケラに決定しましたが、空いたフォースインディアのシートに何とか収まって欲しいですよね・・。次戦モンツァではリウッツィが乗るみたいですが、鈴鹿ではスポット参戦と言う形が少しは可能性があるかなって思ったりもしているんですが・・・。

  9. きんなん より:

    こんにちは、きんなんです。
     観るのが遅くなって一週間以上空いてしまいました...。
    さて、今回のレースは「フィジケラ」彼に尽きます。
    今まで弱小チームだった(失礼(笑) )フォースインディアのドライバーが突然ポールを取っていきなり驚かされました。ただ私はPPを取れたのはまぐれで、スタートと同時にほかのドライバーにどんどん抜かれ、最終的にそれらしい順位に落ち着くだろうと大変失礼な予想をしていたのですが...。
    その予想は良い意味で思いっきり裏切られました\(@0@)/
    他ドライバーにごぼう抜きされるどころか、ライコネンに抜かれ2位になった後もずっと放されることなく喰らい付いていきました。現在のF1でこんな熱いバトルが観れるとは思っても観ませんでした。とにかく素晴らしいレースでした。
     しかし...くどいようですがなんと今回は総選挙で最後まで見れませんでした。残り3周と言う所でした(TT)。今後ビデオで見るときは予約するときに延長しそうな番組があるか確認する必要があるようです。

  10. SYORI より:

    きんなんさんどうもです。今回のPP+決勝2位は本当にびっくりでしたね・・。私自身も上手く行けば表彰台はいけるかもって思ってたくらいですが、フタを開けてみれば再スタートで抜かれなければ、間違いなく勝ってたと思われるだけに予想外すぎて更に驚きでした。
    次戦モンツァは今日から始まりますが、フォースインディアの活躍とフィジケラの夢の始まりをしっかり目に焼き付けたいですね!

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