CRF250L MD47 海外製カーボンタンクカバー塗装・装着
最近はバイク弄りも全くしておらず、そして乗る事も殆どない状態でちょっと何かしたいなと思ってました。
以前から気になってた海外通販で売ってたCRF300L(海外仕様)のカーボン製タンクカバー。タンク形状は全く同じだろうし取り付けは問題無いと思ってましたし6000円位の価格でしたので久々にバイク弄りでもしてみるか、と注文。5日くらいで届きましたのでビックリしました。海外通販が心配な方はAmazonでも売ってますが、国内発送じゃないセラーしか現時点では見当たらないので海外通販で直接買うのとあまり変わらないかもしれません。
商品説明には3層のカーボン繊維で作られており、それをオートクレーブで仕上げたとあるので窯で焼いたドライカーボン製なのかもしれません。まあこういうのはあまり信用していませんが(笑)、どんな商品か楽しみです。早速届いたものを開封していきます。商品はかなり厳重に梱包されてました。何層もの緩衝材で巻かれていて、剥いても剥いても商品が出てきません(笑)。まあこれくらい厳重な方が安心ですけどね。

出てきたカーボン製タンクカバー。うん悪くないですね。めちゃめちゃ軽いです。表面処理もされているようですがこれが樹脂なのかクリア層なのかがよく分かりません。もっとツヤツヤなものを想像していましたが半光沢と言ったところでしょうか。


裏側。カーボン+FRPみたいなイメージを勝手に持ってましたが全部カーボン素材で作られているようでした。裏側はタンクに当たる面なのでガタガタだったら両面テープ固定も大変だしタンクに傷が付いたら嫌だなと少し思ってましたが、裏面はかなりキレイに成型されていました。研磨跡があるのでかなりキレイに均してあるのかも。手で触った感じでは気になる凹凸は全くなくかなり滑らかな処理がされていました。

表面ですが、クリア処理されていたとしてもこれがラッカー系クリアだったらガソリンがかかるとクリア層が一発で溶けてしまいますし、そもそも光沢バッチリなクリアではなく半光沢とでもいいましょうか。もしこれが樹脂のみだったとしたら紫外線で表面が劣化しボロボロになってしまいます。その辺りの説明も「Gloss and 耐紫外線性コーティング」とは書かれていますが信用できないので(笑)、これは2液ウレタンクリアでキレイにした方が良いかなと。勿論純正タンクは艶消し仕上げみたいな感じなのでこのままでも良いかもしれませんが、紫外線劣化でボロボロになってしまうと樹脂盛りからやり直さないとキレイに直せなくなりますので、光沢仕上げにするか艶消し仕上げにするかはお好みだと思いますけどガソリンがかかる可能性のある場所ですので2液ウレタンでキレイに仕上げ直した方が良いかと思います。


ということでサンディングから。実は購入から1ヵ月くらい経っておりますが(笑)GW期間中にやらないと梅雨になって夏まで出来ないと思ったので重い腰を上げた訳です。
私がいつもやる下地作りとしては、600~800番辺りの耐水ペーパーを使って表面を均すのと密着性をよくするために1000番程度でペーパー当てを終わらせる感じです。元々の処理がキレイだったのでぱっとペーパーがけして終わりましたが、やはり少し巣穴(カーボン表面のクリア層?樹脂層?に開いた小さい穴)が見えます。これは樹脂を上から盛らない限り消せないのですがまあそのままでいいか、と見なかった事にします(笑)

一応しておいた方がいいかな?とミッチャクロンを下地に吹きます。サーフェイサーが吹けないヘッドライトやカーボン柄のようなものの上にクリアを吹くときは一応しておいた方が良いかなと。

ホント軽く表面に吹きました。おまじないみたいなものでしょうか(笑)

ウレタンクリア1回目。何時ものソフト99 ボデーペンウレタンクリアー 320mlです。1回目は表面にパラパラっと吹き付けるだけです。艶消しみたいになりますがここで焦って一気に厚塗りすると垂れよりも表面割れ(クリア層がひび割れる)が怖いのでまずは軽く吹き付けるだけにしてここで5~10分ほど放置します。

2回目は少し厚塗りします。一点集中で吹く手を一か所で長時間止めない限り垂れることはそうそうありません。この時点でまあまあ光沢感が出てきます。


この後2度厚塗りしてクリア塗装完了。ヌルヌルの光沢感になりました。ただ写真ではわかりませんがかなり埃が付着してしまったのでこれで完了!という訳にはいかなくなりました。今まではウレタンクリアを吹いたらそれで乾燥させて完成という形ばかりでしたが、こういった埃などが想定以上に付いてしまった場合や塗装失敗?で表面が柚子肌(クリアの粒子が表面に無数に付いて細かいブツブツだらけになってしまうこと)になったりした場合、再度表面を軽くサンディングしてコンパウンドでポリッシュするという方法がありますが、それでどれだけキレイになるのかなと気になってはいましたので一度それを試してみることに。


2日程乾燥させて作業再開です。
ぱっと見はめちゃくちゃキレイに塗れていましたが近くで見ると毛埃がまあまあ付いていましたし手で触るとその部分がザラザラとしていました。この後は表面を僅かに削って滑らかにしつつコンパウンドで再度光沢を復活させるための作業なので、まずはコンパウンドで傷を消せる番手以上のペーパーが必要になります。私が所有していた傷取りコンパウンドは1200番以上の傷を消す、との表記だったので1200番を使いたかったんですが手持ちが無かったので1500番を使う事に。表面は悲しいまでに光沢が無くなってしまいましたが(笑)、毛埃などの凹凸感は完全に無くなりました。表面処理はキレイに出来ましたが果たして元に戻るのでしょうか。結構心配になってきます(笑)。最終的に2000番のペーパーで水研ぎして終了。写真のように元の購入状態に戻ったかのようです(笑)

使ったコンパウンドですが、最初の傷取り用としてモノタロウの「コンパウンド 極細液状 肌調整用 高硬度塗膜対応」(以下コンパウンド1)を使います。その後仕上げ用として同じくモノタロウの「コンパウンド 超微粒子液状 研磨仕上用 高硬度塗膜対応」(以下コンパウンド2)を使って仕上げます。めちゃくちゃデカいボトルでほぼ業務用途なのかもしれません。素人かつ使用頻度の少ない私だと恐らく死ぬまで使いきれないでしょう(笑)
そして最終仕上げにソフト99の「超ミクロンコンパウンド強力鏡面仕上げ」(以下コンパウンド3)を使います。ソフト99のやつは何時から持ってるんだろと思うくらい昔からあるやつです。こちらも死ぬまで使いきれない気がしますが(笑)最後の仕上げ磨きにはこれが良いとよく聞きますので持っておいて損はないかと。
研磨は最近買った充電式シングルポリッシャーを使ってみます。電動工具で艶出しって今までやった事が無かったので溶けたりしないか心配でしたがあまり圧を掛けず回転速度もかなり遅めで試してみました。まずはコンパウンド1で手前側だけ研磨してみましたが一瞬でめっちゃ光沢に。感動しました(笑)。手で磨くのがアホらしくなりますねこれは・・。

磨いてないところはこんな感じです。1500番で削った部分はこんな感じですがポリッシュしたら一瞬で消えます。奥側がコンパウンド1で磨いた部分。分かりにくいですが奥側はツヤツヤしています。

全体をコンパウンド1で磨いて更にコンパウンド2で全体を再度研磨したのがこれ。もうほとんど完成かと思えるくらいの光沢になりました。


最後はこちら。仕上げのコンパウンド3です。これに関しては電動ポリッシャーを使わずにシャツの端切れを使って手作業で行います。それほど力を入れなくとも軽く研磨するだけでキレイになるとネットで見かけるのと、電動だと余計に傷をつけてしまうのではという心配とやはり素人の磨きすぎによる発熱~表面が溶けるという最悪の事態を避けたいのでまずは手で軽く磨いてみます。

写真だと分かりにくいんですが、コンパウンド2の時点とコンパウンド3の時点では実際見ると違って見えます。若干薄く曇ってたような表面が、その曇りが取れて更にキレイになるというか。上の写真と見比べてみると手前角の部分の白い反射が違ってみえるかと。曇りが取れて映り込みが更にキレイになったような感じに見えます。軽くて作業でこんな感じでしたので明らかにこの工程はやった方が良さそうでした。もう完璧な状態ですのでこれで塗装・研磨・光沢仕上げまで完了です。

ようやくですが車体への取り付けに移ります(笑)
商品に両面テープは付属していましたがマトモなテープじゃなさそうな気がしたので(笑)、手持ちの3M両面テープを使う事に。実際にタンクの上に置いてみた感じですが接触面的にはタンクキャップ周りの平坦な部分がメインで接触している感じでしたのでその部分を重点的に。あとはシート先端部分に隠れるところで固定しておけばまず大丈夫かなと。シュラウド方向の端部分も貼った方が良いのかもしれませんが、とりあえずはこれで様子見です。

タンクに貼り付けます。タンクキャップは外さないと固定出来ないのでキャップは外れています。

上からみたところ。給油口の部分もキレイに作られています。

タンクキャップを装着したところ。初めはカバーにキャップが干渉するのでは?と思ってましたが全然大丈夫でした。


なんだかんだで時間がかかりましたが何とか終了。
完全なる見た目パーツではありますけど、あまりカーボンを見せるパーツがオフロード系バイクには無いと思いますのでタンク部分がこんな感じに変わると結構見た目のイメージが変わりますね。純正タンクの傷防止にもなりますし(実際数年後にカバーを剥がしたら取り付けたことによる傷が付いてしまってるかもしれませんが)悪くはないんじゃないでしょうか。フィッティングは全然良いと思いますので変な加工とかそのような手間は一切不要かと思います。ただ今回の作業のように塗装だけはしておいた方が良いかなと思います。実際見えにくい所でガソリンを1滴垂らしてどんな表面反応を起こすか試してみても良かったかもしれません(笑)
そんなことで今回はカーボン製タンクカバーの装着記事でした。是非皆さんもチャレンジしてみては。
