アコードツアラー 純正ボンネット交換
まず一般的にボンネットを交換する理由ってよっぽどの事がない限り無いと思うんです。正面衝突などの事故の場合ボンネットが潰れるケースは多いと思いますが、ほぼその時に修理で交換すると思いますし。強いて考えられるなら雹害くらいでしょうか。そんなレアな事案であるボンネット交換を何故することになったか。遡る頃2016年、今から9年前になりますね(笑)。この投稿にあるように鹿とぶち当たった際にボンネットが少し凹んでしまったんです。当時はかなり気になってどうにかして直せないかと考えましたが、鈑金をお願いするにしてもボンネットの形状的に裏側から押して修復できなさそうな場所であったこと、それなら程度の良い中古品を手に入れて付け替えたらいいかと思いましたが、ボンネット交換は査定下がりそうだしなあと色々と悩んでました。ただぱっと見は言われないと分からないくらいの凹みであり、月日が経つにつれ段々もうそのままでいいか・・と思って放置状態になっていました(笑)
そんな時にかなりの格安中古ボンネットが手に入るかもしれないという状況になります。ボンネット自体はCU系アコードセダンですがボンネット形状は全く同一(部品品番も勿論同一です)。私のツアラーは2009年製ですがそのボンネットは2012年製。どのような条件下で使われてたかは分かりませんが単純に3年新しいものになります。そして写真のみで判断しなければいけませんでしたが見た感じ大きな凹みも無ければ傷も無いように見えます。そういやボンネット凹んでるしボンネット表面は飛び石の傷も多いしこの機会に交換しようかなと今まで放置していたのに突然気持ちが変わります(笑)
ただしブツはクソデカいボンネット。送ってもらう事自体は可能ですが個人宅配送は不可となると勤務先にしか送ってもらえない事になります。アコードツアラーのボンネットはウォッシャーノズルもありませんのでボンネットを外す際に必要な別作業は何もありません。左右2箇所ずつのボルト計4本を外すだけです。作業は超簡単ですが問題が2点。まず一人で交換は相当困難であること。そして外して不要になったボンネットをどうするか。ツアラーの荷室に詰めるのかどうかも分かりませんし、最悪ルーフに括り付けて運ぶしか方法がありません(笑)。取付に関しては嫁に手伝ってもらおうと思ってましたが、廃棄するのにどうやって運ぶかです。廃棄自体は最近よく見かける金属資源ごみ?を引き取ってくれる所へ持ち込めばどうにでもなるかなと。処分費が要るところか数百円くらいでしょうけどお金を頂いて引き取ってもらえるはずですから。
とは言え、重たいボンネットを固定する際に嫁さんに手伝ってもらう時にボンネット落下やケガなど何かあったらマズいですし、廃棄するボンネットを運搬する方法も確立できていません。もしかしたら引き取りに来てくれるような業者さんもあるかなと思いましたが、色々と考えているうちに面倒臭くなってきて(笑)馴染みの整備工場さんに相談したら直送受け取りや処分含めて一式やってくれるという事でしたので、別途工賃や処分費は必要になりますけど(正直処分費は前述の事を考えたら2重で儲かるやんって思いましたけど)諸々お願いする事にしました。こんなデカいものじゃなければ100%自分で出来る内容なので正直勿体ないなと思いましたけどこればかりは仕方ないです。
前置きがめっちゃ長くなりましたが(笑)、そんなこんなで9年越しにボンネットを交換したという話でした。
で結局何を伝えたい記事なのかという事なんですが(笑)、交換したボンネットの表面処理のお話です。写真ではそれなりにキレイに見えたボンネットでしたが、実際届いたものを見てみると凹みこそ無かったものの細かい傷(コンパウンドで消せるレベルの浅い傷)や、点錆びが10~20箇所付いていた事。こちらもコンパウンドで消せそうな感じでしたがそもそもなぜ点錆びが出ているのか。最初は飛び石の傷から錆びているのかと思ってたんですが、どうやらボンネット表面に無数に付いていた「鉄粉」が悪さしているようでした。目視でも無数に黒い点が大量に付いていて、その中でも大き目の鉄粉からサビが出て周りを茶褐色にしていたように思います。
何故そのような大量の鉄粉が付いていたのかですが、推測ですけど外したボンネットが置いてある横などでグラインダーなどで何らかの金属を切断していたのかもしれません。その金属片がボンネットに付着し、大きなカケラが錆びを発生させていたのかなと。凹みは無くなったとしても元々のボンネットより表面状態が悪いのはちょっと嫌なので、どうにかしてキレイにしようと考えます。
・洗車と水垢・油脂汚れの除去
錆び取りの前にまず表面をキレイにします。水垢取りシャンプーで軽く水洗いした後に表面に付いている油脂汚れ(取り外し作業の際に付いたものと思われます)をクリーナー等で除去しました。
鉄粉取り
液体タイプの鉄粉取りが今は主流かなと思いますが、どうも液体タイプのものを使うのはボディに気を遣うので昔ながらの粘土タイプにしました。シュアラスターのネンドクリーナーコンパウンド入りS-53を使用しました。鉄粉取りとか数十年したことがなかったので(笑)久々の作業でしたが、水をチョロチョロとかけながら軽く撫でるように使ってみました。いやー凄いですね。めちゃくちゃ取れます。それまで表面は驚くくらいにザラザラしていたんですが、軽く使ってみたところは超ツルツルになります。目を近づけて黒い点が無数に付いている部分を擦ってみるとみるみる黒い点が取れていきます。そして手触りは超ツルツル。楽しくて夢中で除去してました(笑)。ボンネット全域を施工して手でザラザラ感を感じる部分はほぼなくなりました。肝心の茶褐色になっている箇所は鉄粉そのものは取れたものの茶褐色はそのまま残った状態でした。
茶褐色錆びの除去
表面はツルツルになって汚れも取れてぱっと見はめちゃくちゃキレイになったんですが、錆びた色が点々と目立つ箇所が10~20箇所くらい残っていました。コンパウンドの手作業で取れなかったらどうしようかと思ってましたが、何とかここは手磨きで全て除去できました。よかった・・
全体ポリッシュ
最後の仕上げです。ダブルアクションポリッシャーを使って全体を磨きます。モノタロウの「コンパウンド 超微粒子液状 研磨仕上用 高硬度塗膜対応」を使います。2000番以上のペーパー傷を消すコンパウンドとの事で、ウレタンバフを使って磨いてみました。曇り空の屋外で施工しましたがボディの白が明るすぎて正直キレイになっているのか目視ではどうかさっぱり分かりませんでした(笑)。ホワイト色はとにかく表面が見えにくく周りの建物の反射などを頼りにするしかなく、ブラック色で指標?になる磨き傷のような円状の傷跡などは目視では全く見えません(笑)。なのでよく分からないまま一通り磨いてみましたが、元々のボンネットの表面状態が良かったのか磨きが関係しているのか定かではありませんが、少なくとも元々付いていたボンネットからは格段に映り込みがシャープになりました。表面のとんでもなくツルツルになったので、やっと交換して良かったと思える状態になりました(笑)
コーティング
コンパウンドで全体を磨いたので、最後に表面を脱脂して油分を取った後にワコーズのバリアスコートでコーティング。超撥水状態に仕上げました。

ボンネット購入から施工中の写真など全く無いので(笑)、終わった後の写真だけになってしまいますが、ボンネットの状態は非常に良くなりました。元々塗装面の程度が良かったんだと思いますが、その後の保管状態が悪かったため最初はどうなるかと思いました。結果的に元々の状態以上の綺麗さになってホント良かったです。飛び石傷も見る限り1箇所のみでしたので(元々のボンネットは10箇所近くあった)この点も良かったです。飛び石部分は地肌が見える状態だったので(何故かここだけ錆びは発生していなかった)タッチアップぺンで応急的に補修しておきましたが、何度かに分けて厚塗りをして少し膨らんだ状態にしておいたので、ここは後日段差を無くす研磨をしてポリッシャーで仕上げてみようと思います。
なんだかんだで色々とあったボンネット交換でしたが、いやーやって良かったです。これで鹿との激突で受けたダメージ部分は全て直りました(笑)



