GTR2 スキン作成入門

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半年前くらいからGTR2用のスキンを作っては小さい記事にしているのですが、それが影響してか検索ワードに結構引っかかってるようです。それでブログに飛んでくる方が多いのですが、ワードを見ていると「作り方」を調べている方が多いんですよね。でも以前投稿したスキン記事のコメント欄で少しまとめてみたくらいで、殆どが完成写真を貼ってるだけの記事なので、来られる方にあまり参考になってないような気がします(笑)。なので自分が将来的に忘れない為にもちょっとまとめてみようかと書いてみました。

基本的な流れを説明すると、まず画像編集ソフトを入手します。それを使ってスキンのテンプレート(PSD形式ファイル)を加工していきます。ベースとなる色を塗ってからロゴを貼り付けていく感じです。一通り完成したら、それを一旦BMP形式ファイルで保存→専用ソフトを使ってDDS形式ファイルに変換する(直接DDS保存も可能ですが微妙に不安定なので、ここでは個別のソフトを使って行う方法を書いてます)。DDSに変換できたら、GTR形式ファイルの中に専用ソフトを使ってインポートして保存して完了。

簡単に言うとこれくらいです。今となっては手際よく出来るようになりましたが、最初は全く訳が分からず相当悩みました(笑)。ネット上を調べ歩いたり弄り倒してようやく理解できてきたという感じでしょうか。その辺りの知識?を折角ですので以下に詳しく書いてみたいと思います。





■GIMPの入手
まずは何はともあれ画像編集ソフトです。フォトショップとかあれば最高なんですが、あのような高いソフトを使うのは勿体無い・・というか買えませんので(笑)、無料かつ高性能な画像編集ソフト「GIMP」を使います。
・GIMP2を使おう http://www.geocities.jp/gimproject/gimp2.0.html

このサイトで様々なプラグインや日本語化などのモジュールが手に入ります。特に日本語化は必須だと思いますので、まず最初にその辺りの設定をしておく事をオススメします。英語だと使い始める前に嫌になってやめてしまう方が多いと思います(笑)。当たり前ですが日本語にすると使いやすさが全く変わります。


■テンプレートの入手
GIMPが手に入ったら、次はテンプレートの入手です。
・GTR4u.de http://www.gtr4u.de/index.php?page=Database&c=29

ここではGTR2のデフォルト車やアドオンカーなど様々なテンプレートがPSDファイル(フォトショップ標準保存形式のファイル)で手に入ります。


■GIMP 起動~基本的な解説
テンプレも入手できたら、解凍したPSDファイルをダブルクリックしてGIMP起動です。起動させると無地のマシンの絵(サンマのひらきみたいな感じで(笑))が出てきます。ここに色を塗ったりロゴを貼ったりする訳ですが、その前にまず小さいウインドウを見てください。「レイヤー」という小窓が出てると思いますが、車の絵は1枚に見えて実はそこに表示されている複数枚が重なっていることを頭に入れてください(当初私はこれが理解できず大変面倒な事をしていましたorz)。




ガヤルドのスキンを例にすると、一番下の「Paint here(色を塗ったりロゴを貼ったりするペイント領域)」が一番奥側になります。その上に重なるのが「Shading」という車の影になる部分。その次に重なるのが「DIRT LAYER」というマシンに走行時の汚れをつける部分。その次が「Gallardo Details」という車の構成部品の描写部分。そして最後に「WIREFRAME」というワイヤーフレーム線を表示させる部分が一番手前に表示されます。これらを「レイヤー」といい、レイヤー単位で色をつけたり塗ったり貼ったりして、それらを重ね合わせて作っていくのです。左側にある目のアイコンをクリックすると、レイヤー別に表示/非表示を切り替えられますので、最終的に必要なレイヤーだけを表示させて保存する事も出来ます。




なぜ一番奥側にペイント領域があるかというと、例えばShading部分で車の影やドアのラインなどを上から重ねるので、一番奥側で塗ることにより、どんな色や絵を貼り付けても必ず車のラインや凹凸、影などが生かされるからです。逆にShadingより手前側で描写してしまうと、ドアの継ぎ目が消えてしまったり影がおかしくなってしまうからです。




また新規レイヤーはレイヤーウインドウから簡単に作れる(レイヤーウインドウの左下にある白い紙アイコンを押す)ので、1枚のレイヤーにベースカラーやロゴなど全て貼り付けていくのではなく、例えばベースカラー用レイヤー・ロゴ大用レイヤー・ロゴ小用レイヤーといった風に分けておくと後から編集(サイズを変えたりとか位置を変えたりとか)するときに、ベースカラーも一緒に消えてしまって塗りなおして・・という手間が省けます。




当然ここでも前述したようなレイヤーの重ね順が存在します。ロゴが一番奥でベースカラーがその手前に来ると、当然ロゴはベースカラーに隠れて全く見えません(笑)。順番を変えてやると見えるようになります。


■GIMP 具体的な操作解説
何をどうすれば車が作れるかわかったところで操作編です。
とりあえずFerrari575のテンプレを使って説明します。まずはベースカラーからです。デフォルトでは緑色に塗られているテンプレですが、これの色を変えてみます。レイヤーウインドウで緑一色のレイヤーを選択した状態でバケツのアイコンをクリック→色を指定してから、画面上の緑の部分でクリックします。一気に色が変わったと思います。




ボディ全体をベタ塗りだけであればこの過程で完成なのですが、色を塗り分けしたい場合もあると思います。その時は各種選択範囲を指定できるアイコンを使ったり、パス作成ツール(万年筆アイコン)を使って自在の曲線等を駆使して選択範囲だけを塗りつぶす事が出来ます。




ベースカラーが出来上がったら、次はロゴ貼りです。出来れば新規レイヤーを作ってそこに貼っていくのがベターかと思います。ここで難しいのがロゴを探す事です(笑)。有名なロゴでしたらその企業のサイトとかに行けば見つかりますが、何の会社か分からないorロゴの文字が読めない等壁にぶつかる事が多々あると思います。ロゴ調査に関しては気合で調べまくるしかないです(笑)。ロゴを探すのに何時も使ってるサイトが以下のところ。
・Best Brands of The World http://brandsoftheworld.com/

かなり最強っぽいですが、ここでも見つからないor書体が違う等はやっぱりあります。またEPS形式ファイルになっているので、Ghostscriptを入れてGIMPで扱えるようにする必要があります。前述の「GIMPを使おう」サイトに詳しい解説が載っていますのでそちらをご覧ください。
・Ghostscript のインストール http://www.geocities.jp/gimproject/tips/ghostscript.html


ロゴが見つかったら車に貼り付ける訳ですが、新規レイヤーに貼るのならそこを選択しておかないと、ベースカラーのところに貼られますので(ベースカラーを塗っていた時にそこが選択となっているので)、ちゃんとレイヤー選択をしておきます。
おもむろにペタっと貼り付けると、当然ベースカラーの上に表示される訳ですが、ロゴデータの形状・種類によってはベースカラーが透けずにロゴ周りの色(白とか黒とか)が上に出てしまったり、向きが違ったり、サイズが違ったりと様々だと思います。そういう時は、

1)特定の色を透過させたい時、レイヤーの透過指定で透けさせる
2)若しくはロゴ以外の部分を「選択ツール」を使って「Del」キーで除去する
2)向きが違う時、レイヤーの変形で向きを合わせる
3)大きさが違う時、レイヤーの拡大・縮小で大きさを合わせる

この4つの方法で概ね解決可能です。Photoshopでは透過指定という概念がありません(多分)ので、選択ツールを使って余分な部分を除去していくというのがスタンダードなやり方かと思いますしGIMP2でも使えるはず。透過指定した際に、本来の色合いが変わってしまったりすることがありましたので、選択ツールを使って余白除去の方が簡単かつ確実だと思います。
しかしこの方法は元のロゴ素材が自分の貼りたいものとほぼ同じものであるという条件があります。例えば黒ベースカラーに文字を貼る場合、当然黒文字だと見えません。しかし探しても黒文字のロゴしかなかった場合。そういう時はネガ反転等させて、黒文字を白文字に反転させる等のテクニック?が必要となります。






それとロゴ素材を集める上で大事なのは、出来るだけ大きい画像を探して「縮小して合わせる」事です。小さいものを拡大すると粗が目立ってしまい仕上がりに大きな差が出来ます。

作成に関しては、ここで書いた基本的なこと以外にも相当色々な細かい作業を要します。それら全てを書くと本1冊くらいの内容になるので割愛します(笑)。多分簡単なことから始めつつ、色々と弄っているうちにだんだん理解度が深まっていくと思います。

スキンが完成したら、BMP形式でファイル保存して終了です。




■BMP→DDSファイルに変換
この形式に変換するのに私は「DirectX Texture Tool」というものを使っています。これはMicrosoft DirectX SDKの中に入っているツールなので、マイクロソフトからダウンロードします。
・Microsoft DirectX SDK http://www.microsoft.com/japan/msdn/directx/downloads.aspx

インストール完了したらDirectX Texture Toolが使えるようになりますので、起動してGIMPで保存しておいたBMP形式のファイルを開きます。その後、以下の操作を行います。

1)Format→Change Surface Format で 「Four CC 4-bit:DXT1」を選択
2)Format→Generate Mip Maps




上記の作業でDDSファイルに変換完了です。あとは適当な場所にDDSファイルとして保存して終了します。


■GTRファイルにインポート
出来上がったDDSファイルをGTR2で読ませるためにはGTR形式のファイルにインポート(若しくは新規作成)してやる必要があります。この作業を行うには「GEditor」というソフトが必要になります。
・GEditor(NoGrip) http://www.nogripracing.com/details.php?filenr=1863
 ※要登録。面倒な方は適当に探してください(笑)。どこなりと見つかるはずです。

デフォルト収録されている車のスキンを変える場合、変えたい車のデータがあるところ(フォルダはGTR2→GameData→Teamsの中にあります)から該当のGTRファイルを探して、GEditorで開いてからスキンデータを入れ替えます。この時必ずファイル名を同じにしなければいけません(今回の例のようにF575スキンを入れ替える場合、元ファイルが「04011_FERRARI_F575_BODY1.dds」となっていたので、それと同じファイル名にしてからインポート)。




作業が終了したら、デフォルト収録されている車のスキン入替なら「Save GTR File」で上書き保存(出来れば元ファイルはバックアップ)して完了です。ちなみにオリジナルModの新規スキン製作などの場合は、この後carファイル作成などありますがややこしいので割愛します。デフォ車入替なら、この時点でGTR2を起動すると入れ替えた車のテクスチャに変わっているのが確認できると思います。

GTR2を起動してみて、車選択画面を見てみるとこのようになります。




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以上で大まかな作業は終了です。
かなり簡単な車(というかセンス悪いですね(笑))を今回作ってみましたが、意外と簡単に出来ると思います。難しいのはボディのベースカラーの塗り分けとロゴの加工ですね・・。ベースカラーが単色なら今回説明したように一瞬で終わってしまう訳ですが、複雑な色分けをするとそれだけで気が狂いそうになります。特に今までの画像を見てもらったら分かるように、ボディがヒラキ状態になっているので、ボンネットからフェンダーに掛けてラインを描くとかになると、それらの線がちゃんと繋がるように計算しながらやらないといけません。それらはワイヤフレームというレイヤーを表示させながら描く事で大まかには合いますが、実際表示させてみると微妙にずれてたりします。そういう時は何度も合わせてはGTR2を起動して確認するという面倒な作業が必要になります。
ロゴに関しても、完璧なものを見つける確率は50%くらいで残り50%は何らかの加工(色変換など)をしなければいけませんし、ほぼ自作しなければいけないものもあります。それらをクリア出来るようになれば、かなり複雑なスキンも製作できるようになると思います。

私もまだ作り出して半年くらいで、まだまだですがこれからも需要があれば(笑)作っていきたいと思います。以下の写真はまだ製作途中のベネトンB195仕様のガヤルドですが、これも気が狂いそうでした(笑)。







これが元データです。