2025年式CRF250L 過去モデルとの変更点

前から気になってました2025年式MD47 CRF250Lと旧モデルとの比較。私の所有する2023年式と比べて細かいマイナーチェンジが施されていましたが特に気になっていたのが右足の熱害?緩和とサスペンションのセッティング変更の部分。まあ私自身あまり右足に暑さを感じたことは今まで無かったのですが、6月末頃に軽くツーリング行った時(友人のバイクトラブルで家を出て暫くして中止になりましたがw)クーリングファンが回り出した際に右太もも辺りにかなりの熱を感じて、あーこれの事なのかなーと感じまして。皆さんがよく仰る右側が熱いというのはフロントパイプ辺りからのマフラー熱なのか、クーリングファンが回り出した際の排熱なのかがよく分かりませんが、私の場合はこの排熱がまあまあな感じで熱いなあと思った次第でして。とは言えFZR250Rに乗っていた時もそうでしたけど、夏にちょっと渋滞とかになるとすぐファンが回って両脚は排熱でめっちゃ暑いと感じてましたので、CRF250Lも水冷バイクなだけに右側にあるラジエターからの強制排熱はある意味熱いのは当然と言えば当然ですし。
2025年の変更箇所として公式に言われている内容として、
新たにラジエターグリルやサイドカバーの形状が見直されており、エキパイからの排熱によるライダーへの影響を軽減。快適性を高めた仕様となったほか、前後サスペンションのセッティングも、より快適なライディングが楽しめるように改良されている。
とあります。
ラジエターグリルというのはシュラウドの事なのか、はたまたラジエターの前に付いているグリルの事なのか分かりませんが、サイドカバーはマフラー周りを覆っているゼッケンカバーの部分を指すと思います。この辺りと前後サスのセッティング変更というのが大きなポイントとして謳われているので、その辺りをメインに2021~2023年式のパーツカタログと2025年式のパーツカタログを見比べながら、気になる部分などを抜粋していきました。
ちなみに分類としては「全てS(車高が高い方)での比較」とし、「2021~2022年までの2BK」「2023~2024年の8BK」「2025年の8BK」という3つの分類分けで比較していく事にします。
2021年式 2BK-MD47 CRF250LAM フレーム号機 MD47-1000001~
2023年式 8BK-MD47 CRF250LAP フレーム号機 MD47-1100001~
2025年式 8BK-MD47 CRF250LAS フレーム号機 MD47-1200001~
ちなみに下記データは私個人的に「 気になっていたパーツのみの調査」となっています。予めご了承・ご理解をお願いいたします。
■2021~2025年モデルにて品番変更なし
・エアクリーナー、AIS、キャニスター
・シュラウド黒樹脂部分
他にも沢山ありますが調べ続けてもキリが無いので(笑)気になっていたパーツのみ調査しました。吸気側に関する部分やAIS・キャニスター関連は変更無しなので特に規制に関する部分では2023年モデルからも変更はないという事でしょう。また2025年からマイナーチェンジされて右足側の排熱軽減に関する部分では、シュラウドの黒樹脂部分については変更無しでした。シュラウドそのものに関しては変更が入っています(後述)。
■2021年式のみ品番が違う(2023年~2025年共通)
・シリンダーヘッドカバー
・シリンダーヘッドカバーガスケット
・カムシャフト(IN)
・カムシャフト(OUT)
・カムチェーンテンショナー
・シリンダー
・L/Rクランクケースカバー
・クラッチ
・ジェネレーター
・スターターモーター(2BKはミツバ製、8BKはLUCAS製)
・クランクシャフト、ピストン、ピストンピン
・バランサーシャフト
・トランスミッション
・ギヤーシフトドラム
・マフラー関連
他にもあるかと思いますがとりあえずざっと見たらこんな感じです。
2BK-MD47(~2022年式)と8BK-MD47(2023年式~)で大きく違うのが排ガス規制。平成32年(令和2年)排出ガス規制に適応するため、8BK-MD47(2023年式)から従来よりも厳しい排気騒音・排ガス規制の対象となっているため、色々と変わっているようです。ただ品番が変わっているから性能が上がっている訳ではありませんし、それ以前に殆ど同一だけど管理変更のために品番だけ変わっている可能性もありますので、実際に見比べてみないと分からないのですけども、エンジン周りは概ね変更になっているような印象でした。
スターターモーターはメーカーそのものが変わっているため、形状そのものも全く違うものが付いているようです。
気になったのはカムチェーンテンショナー。ここで異音がするといった症例が2021年式でよく言われてたかと思いますが、2021~2022年式の品番と、2023~2024年式の品番が違う事と、2023~2024年式の品番が更に1度変更されている事です。現状3種類の品番が存在しています。もしかしたら対策品になってる可能性があるのかも。
■2025年より変更になったもの
●フロント/リアホイール
2023年もタカサゴリムでしたのでメーカーそのものは変わっていませんが、確か2025年モデルはリムに目立つ刻印でEXCEL RIMと入ってますので、その辺りの変更で品番が変わったのかもしれません、サイズなどは全く同じはずですので恐らくロゴ追加の変更ということでしょう。
●チェンジペダル・ブレーキペダル
形状的に全く同じに見えますが何が変わったんでしょうね。
●メインフレーム
この辺りになると何が変わっているのかさっぱりわかりませんが(笑)一応品番は変更となっていました。
●LCDメーター本体
37130-K1T-J51 2021年式 2BK-MD47/2023年式 8BK-MD47
37130-K1T-JP1 2025年式 8BK-MD47
表示部分は何も変更が無いはずですが何か変わったんでしょうか。何も変わっていないなら単なる品番変更か内部部品の変更などによるマイナーチェンジなのかもしれませんが。
●スロットルボディ

7番:16410-K1T-E11 2021年式 2BK-MD47/2023年式 8BK-MD47
7番:16410-K1T-EM1 2025年式 8BK-MD47
※13番:インジェクターも2025年より変更
※PGM-FIユニットも2025年より変更
8BK-MD47としては2023年式も2025年式も排ガス規制の違いは無いはずだと思いますが、スロットルボディ(昔で言う所のキャブにあたる部分)とインジェクターが変更になっていました。
これがどれだけ違うものなのか分かりませんが、大きなパワーアップに繋がるとかそういうものでは当然違いますので何が変更されているのか気にはなりますね。PGM-FIユニット(ECU)も変更になっていますが、もしかしたら急停車時の高速ハザード対応とかの変更によるものなのかもしれません。詳細は不明ですがとりあえず吸気部分はエアクリーナーボックスそのものは変更無しですがそれ以降のシリンダーまでに混合気を送り込むまでのパーツが概ね変わっている感じでした。
●フロントフォーク周り

~2023年式
12番:51425-K1T-E11
22番:51525-K1T-E11
14番:51530-K1T-EB1
2025年式
12番:51425-K1T-EM1
22番:51525-K1T-EM1
14番:51530-K1T-EM1
インナーチューブ(12番、22番)とダンパーCOMP(14番)が2025年式は変更されています。
2025年式は足回りのセッティング変更が発表されていましたので、この辺りに何かヒントがあるのかもしれません。インナーチューブとダンパーが変更されているのでこの辺りで減衰力の変更が施されている可能性がありますね、
●リアサスペンション

フロントサスの仕様変更によりこちらも手が入ったのかもしれません。とは言えパーツリストで見比べると上部取り付け部分の構造変更が行われているようで、上部ボルト固定部分にベアリングがパーツとして追加されています。具体的には2023年モデルまでは22番/6番/19番が存在していません。2023年式はリアサス上部にそれに該当する部品が圧入か組み込まれた状態でのアッセンブリーなんですかね。ちょっとわかりませんがそれだけの仕様変更かもしれませんし減衰やプリロードなどの初期設定が変更になっているのかもしれません。
●シュラウドの本体部分

右足の熱害対策としてこの辺りが変更されているのではと思ってましたがやはり変わっているようです。前述通りシュラウドに別途固定されている黒樹脂部分は品番が変更されていないので色付きのシュラウド本体が変更されているという形になりますね。とは言えこの部分だけで大きく熱の逃げ道が変わるとは思えませんし写真を見ても2024年までのモデルと形状に差異を感じられませんので、シュラウドの裏側の形状に違いがあるのでしょうか。とは言え右足が熱いのでこのシュラウドを変更しようと考えられている方がおられましたら、多分ですけどこれだけ変えてもあまり変わらない気がします。個人的にはこの部分の改修内容が一番気になる点ですけどね。
●サイドカバー

3番:左足側 変更有り(形状が変わっているか不明)
1/2番:右足側 変更有り(マフラー部分のガード追加)
右足側は目に見えて大きく変わりました。2分割形状となり特にマフラーパイプ部分を大きく覆うような形になっています。
恐らく取り付け穴としてはこれまでの位置と変更は無いと思うので(フレーム品番が変更になっているので本当にそうかは分かりませんけど)2025年仕様に出来そうな部分ではあります。勿論デカールも変わっているのと2023年までは樹脂が白に対して赤いデカールを貼ったデザインになっているのに対し、2025年仕様は樹脂が赤に対して白いデカールを貼っている仕様に変わっているため、見た目を上手に合わせるのは色々工夫が必要かもしれません。
●ラジエターグリル
●ファンカバー

7番:19034-K1T-E10 2021年式 2BK-MD47/2023年式 8BK-MD47
7番:19034-K1T-EM0 2025年式 8BK-MD47
ラジエター前面につくグリル。ここも右足熱の軽減という所で大きく変更がされているのかと考えていましたが、パーツリストでの形状を見る限り大きく変わっているようには思えません、フィンの角度が僅かに変わっていたりするのでしょうか。ちょっとわかりません(笑)。ただ公式的にもラジエターグリルの形状変更がアナウンスされていて、パーツ名も同一なのでこの部品が熱対策として変わったのは間違いないでしょう。Webikeで調べてみたら2025年式のこの部品は3,368円(税込。2025年7月31日現在)で比較的安価なので、これを交換したらどうなるのか興味はかなりあります。2025年式シュラウド本体と組み合わせないともしかしたら干渉するなど弊害はあるかもしれませんが。なおラジエター本体や強制排熱させるためのクーリングファンに変更はありませんでした。
3番:19015-K1T-E11 2021年式 2BK-MD47/2023年式 8BK-MD47
3番:19015-K1T-ER1 2025年式 8BK-MD47
クーリングファンを覆っている黒い樹脂製カバーの変更もありました。ここが一番怪しいというかラジエターを通る風を強制的に送り出しているファンの周りについているカバーなので、風の流れを変えるならこの部分は結構重要な気がするのですが何が変わっているのかはパーツリストのイラストでは変化を見つけられませんでした。
ぱっと気になった部分はこれくらいかと思います。
私自身はあまり感じていませんが、右足側が熱いと感じられている方が結構おられるようなので(特に夏場は私も暑いと感じる)2025年モデルで対策された部分として興味があったのですけど、正直1つ何かを変えるだけではほぼ変わらないような気がしますし、複合的に可能性のある部分を交換してどうなるか、といった感じでしょうか。具体的には右側シュラウド本体にラジエターグリル、ファンカバー、そして右側サイドカバーを交換してようやく何か違いを感じることが出来るかどうかといった感じでしょうか。ただ懸念としては実際に取り付け位置が合うのかどうかと、2025年モデルのレビューでも右足側の熱さはあまり変わらないというコメントを見かけているということです。
劇的な変化があるのでしたら私も人柱になって(笑)色々試してみたいなと思ったりしていましたが、仮に全部のパーツがボルトオンでそのまま交換出来たとしてもあまり変わらんだろうなという予想であることと、そもそも夏に乗る事がないので右足の熱さにウンザリする事も無いというのもあって(笑)、あくまで現時点で何が変わったのかという比較データという形で記事をまとめてみた次第です。
個人的には純正流用って大好きなので(笑)、何か面白い流用が出来る部分は無いかなと思っていたのですが正直あまりコレ!っていう部分は無かったかなというのが感想です。