タイムアタック論

土曜日の出勤は何時もヒマです(笑)。
F1予選(LT観戦)まで時間があるので、タイムアタックの進め方でも書いてみようかと思います。人それぞれの方法があるかと思いますし、私が特別なやり方をしているかどうかは分かりませんが、本格的にGT4でタイムアタックを始めた当初は、ただ走り続けるのみ!といった感じでテストドライバーの如く周回を重ねて、だんだんとタイムアップを果たしていくという感じでした。
ただ私の性格上、色々な事を多角的に分析?する感じなので、色々な事を考えてしまうんですよね・・。ある意味、理論的になりすぎるのも良くないとは思いますし、感覚で走るというのも重要だとは思います。が、「何故そうなるのか?」を考えつつ物事を進め「理解する事」は、何に関しても大事だと思いますし、TAに関してもそうじゃないかなって思うんですよね。何を言ってるのか、良く分からなくなってきましたが(笑)、今から長々と書いていこうと思います。

まず私の中で重要なポジションを占めているのが、イメージ作りです。イメージと言っても、走った事の無いコースをイメージして仮想的に頭の中で走る・・と言う事ではなく、走りこんでいった上で出来上がるコーナーごとのイメージを繋ぎ合わせて「1周全体のイメージ」を確立することです。

私の中でのイメージとは、各コーナーごとの、
 「ブレーキングポイント」「ブレーキ量」「ステア切り始めのタイミング」「ステア切り角」
 「ライン取り」「コーナー中の車の挙動」「アクセル開度」「コーナリング速度」「スライド量」「ギア選択」
などでしょうか。

皆さんもあると思いますが、自分がどうやって走ったかその時は分からないけど、なんか上手く走れてビックリするような区間タイムが出た事とかありますよね。そのイメージをまずは部分部分で良いので頭に残します。ただ重要なのは、その区間タイムが何故出たのかを、あとからしっかり考えなければいけません。純粋にその区間全体が速かったのかもしれませんが、もしかしたらその区間に入る直前の立ち上がり速度が速かったため、と言う事もあるかもしれません。なので、区間内の走行イメージ自体も大事ですが、その区間に入る前の動きも見なければいけません。意外とそういうところにタイム短縮の理由が隠されているかもしれません。

例を出すと、GTHDコンセプトでしたらT3通過タイムとT4通過タイムの比較です。T3通過タイムはT3区間全体の速さはもちろんですが、T3手前の下りながらの左コーナーが凄い重要です。ここを通過する際に大事なのは、出来るだけ無駄の無い走行ラインと、どれだけトラクションを掛けられるか、というのが大事です。
私の経験ですが、T2からT3手前までかなり上手く走れてT3タイムが良かったとします。でもT3前の左コーナー立ち上がりでトラクション不足でスライドを起こしながら立ち上がると、T3タイムが良かったとしても、T4通過タイムで相殺されてしまうケースが多いです。分かりやすく数字を出して例えると、

T3手前で上手くトラクションを掛けて立ち上がると、T3:28秒5→T4:32秒5
T3手前で若干スライド気味に立ち上がると、T3:28秒3→T4:32秒5

といった感じでしょうか。

なので、T3通過タイムが速かったとしても、その手前の状況次第では一概には喜べないと言う事です。これらを判断するに辺り私が取っている方法は、T3通過時に橋がありますよね。その橋の入り口地点で、車速がどれだけ出てるかを目安にしています。勿論車種ごとに差はありますので、クルマごとに速度は変わりますが、大体どれくらい速度が出ていれば立ち上がりが成功しているか・・を把握しておく事が大事です。
例えば橋の上で105km/h出ていれば立ち上がりはバッチリ!という事であれば、T3通過タイムが28秒3であっても、102km/hしか出ていなければ立ち上がりに失敗していると言う事ですし、28秒5であっても105km/h出ていれば、T3区間は遅かったけど、立ち上がりに成功しているからT4通過時で挽回できる、と言う事です。
こう考えると、T3通過タイムよりT4通過タイムを重視した方が良い、という傾向になるかもしれません。その場合はT4通過タイムが自己ベスト更新だったとしても、T3通過タイムは重要視しなければいけません。自己ベストより0.2秒遅ければ、T4通過タイムはまだ0.2秒縮められる、といった考え方が出来ますので。

あと、最終コーナーも同様かと思います。T7通過タイムが良かったのにフィニッシュで何故か更新出来ない、と言う事があるかと思います。それは最終コーナーを失敗しているという事もありますが、むしろT6通過後の高速S字での速度が影響している事もあります。ここの通過速度が遅い(主にスライド多発とステアリング抵抗のロスが原因)と、速く抜けれた時と比べて、T7通過時の「速度差」が意外と大きく、最終コーナーへのフルブレーキングポイントまでに差がついてしまうのだと考えられます。
となると、最終コーナーを良い感じで走れたとしても差は詰まりませんよね。最高の走りを出来たとして、差は縮まるかもしれませんし、もしかしたら若干タイム更新できるかもしれません。でも感覚的には、最終コーナーであれだけキマったのに、何でコレだけしかタイム更新出来ないのか?となってしまいます。最終コーナーの走り方がおかしいのだろうか・・となってしまうと、もうおかしなスパイラルにハマってしまいます(笑)。
以上のことから、区間タイムを見る際は、その直前の走りの影響も場合によっては大きい、と言う事を念頭に入れなければいけません。

こういった事を考えていく事で、コース内でどこを気をつけて走らないといけないか、というポイントが分かってくるかと思います。またコーナーごとの最適な走り方も、だんだん理解できていく事でしょう。そうやって頭の中で1周のイメージを作り上げるのですが、1箇所でもそのイメージが曖昧だと、どうしてもそこがウィークポイントになってしまうんですよね・・。そうなってしまうと、その地点に到達すると急激に自信がなくなっていきますし、そこまで最高の走りをしていると、尚更緊張してしまい失敗する確立が高くなります。そうなればもう要練習しかありません(笑)。なんとかイメージを確立できるよう頑張るしかないです。勿論車ごとの特性は違いますので、車種別に掴む必要があるのは言うまでもありませんが、気をつけなければいけないポイントとかは概ね共通しているのではないでしょうか。

一周のイメージが頭の中で完成したら、あとはその理想に近づけるよう走るだけとなります(笑)。ただ、この「理想(イメージ)に近づける走りを行う」という部分が一番難しいのですが;;。
ただ、私の今までの経験で言えば(GTTA時代も含め)、この一周のイメージが完全に確立出来ていたタイムアタックに関しては、概ね上位に入れたと思います。ただどうしても曖昧な点があった時は、なかなか上手くいかなかったですね・・。まあ、こうして書いてみて読み返すと「当たり前の事じゃないか!」と突っ込まれそうですが(笑)、イメージは本当に重要じゃないかと思います。

なので、他人のリプレイを見れる今のGTHDC環境は、イメージ作りには最適の教材だと思いますし、また自分が予期しない凄い区間走行が出来たときには、リプレイを何度も見るか保存してでも、どうやって走ったかをまず理解する事が大事だと思います。私ごときがえらそうに書いてしまいましたが;;、参考になるようでしたら是非皆さんも頑張ってみてください。

タイムアタック論” に対して11件のコメントがあります。

  1. TOSHIRO(TOSHIRO1046) より:

    こんばんは、たしかにそうだなと思いながら一気に読んでしまいました。
    コース全体をバランスよく走るのは本当に難しいです。最速タイムのリプレイはできるだけ保存して研究しているのですが、自分で走るとイメージどうりのタイム出せません(笑)。

  2. ANI16 より:

    こんばんは!T3とT4の通過タイムと高速S字は仰るとおりです!!自分は本能のままに走るタイプですが、その2箇所がダメだと全然タイム出ませんからねぇ・・以前は何で今の走りで速かったんだ?ってことがありましたが、最近はコーナー1つ抜けると速いか遅いかが分かるようになりました!あくまで本能的にですが(笑)SYORIさんのリプレイとか見てると、1つのコーナーでも妥協は許さない!って気迫が感じられますからねぇ(笑)超トップクラスの方に近づこうとしたら、1つも妥協できないってことだと思います!ホント奥の深いゲームだなと思いますね!

  3. 炎のロータリー乗り より:

    どうもこんばんわ。こちらではお久しぶりです。
    なるほどなるほど・・・という感じで読んでました。
    やっぱりしっかりと、なぜ速かったのかということを考えないといけないんですね・・・
    私はもう感覚に頼った走りですね~・・それがGTTA時代にSYORIさんに追いつかなかった原因なんだな・・と思いました。
    もちろんブレーキングポイント、ラインどり、コーナリング速度、スライド量などは各コーナーごとに考えて走ってますけどね。SYORIさんが挙げられた中ではブレーキ量とステア切り角はほぼ全く考えてないですね。これもコントローラだからなんでしょうかね・・・。どちらも基本的にはいっぱいにしてます。それでよっぽどうまく走れないときは考えることもありますけど。
    イメージが曖昧であることが結構多いな・・と思いました。ブレーキングポイントとか見つけるのがうまくないです。目印を探し出せないです。
    でもその曖昧さが、それまでの区間でうまくいったときに緊張しすぎて失敗する、というのはまさにその通りですね。私によく当てはまりますw
    グランツーリスモのトップドライバー達を相手に勝っていくにはそういう分析力が絶対必要ですよね。GT5では頑張ってみますw
    他人の走りが見れると、分析も走りながら、実感しながら出来るしいいですね。GT4Oでそれを感じていました。
    GTTAでの勝利は正直運が良かっただけかもw
    もっと頭を使わないと・・・。

  4. ニスモ より:

    こんばんは。
     この記事のおかげで、自分の走りに対する視点が増やすことが出来ました。
     私は、あまり理論的に考えることをしない、感覚で覚える派でしたので、理論的に見て、新たに分かることが沢山ありますね。
    各セクターのまえのコーナーの立ち上がりなどはあまり考えたことがなく、すべて感覚でした。
    やはり感覚だけでは私のような感じで終わってしまうのでしょうね・・・。ずば抜けた方は例外で笑
    やはり、イメージは大切ですね。
    私は自分のGTTA最終戦モナコの悪いタイムのリプレイ(W)、自己ベストタイムのリプレイ(B)を見比べたりしていました。
    Wのほうでは、セクター1でBより0.1秒ほど遅れています。
    しかし、そのまま見ていると、Wのリプレイのほうはセクター1以降が落ち着いた走りになっていて、セクター2ではBのリプレイよりも0.07秒ほど上回っていました。 しかし、Wのほうはプール横でブレーキが遅れていました。
    これの原因は頭の中でイメージが確立されていなかったからだと思います。
    私は感覚で走ることが多いため、イメージを作ることや、新しい視点からみることを怠っていたと思います。やはりイメージがあって、それを感覚で補う、または感覚があって、それをイメージで補うというようにしていきたいです。
    GT|TA最終戦を終えて、TOP10の方のコメントでYAMさんも「アイデアを出し切った」とあるとおり、アイデアやイメージはやはり大切ですね。
    もちろんGT|TA優勝者のリプレイはすべて保存してありますし、携帯やPSPに優勝者ムービーをいれて、いつでも見れるようにしておくことも多々あります。
    私は、どちらか一方だけが優れていても駄目だと思います。
    私の考えるに、物事は何かと何かが調和されていることが美しい状態であり非常に安定していると思っています。
    だからやっぱり、イメージと感覚は50:50が理想なのではないかと、私は思います。

  5. どうもです!
    やっぱり何度やってもSYORIさんのように早く走れません;;
    そして今日マレーシアGPですね~
    俺は地上波で楽しみに待ってますw
    そして、ブログ移転しましたんでご報告を
    この際相互リンクしませんか~?
    一応名目上受験生になるんで、いやもうなっちゃったんでそのうち投稿、書き込み回数が激減する日が来ると思いますがよろしくお願いします~

  6. 連投失礼
    タイトルはあの長ったらしいのじゃなくていいですよ、冒頭部だけで。よろしくお願いします~

  7. SYORI より:

    >TOSHIROさん
    長文拝見して頂きありがとうございます。1周をムラなく走るというのはホント難しいですよね・・。私もさぞ出来るかの如く書きましたが(笑)、実際はそこが一番難しいところでして、どうしてもばらつきが出てしまいます。これを克服?する事でラップタイムは安定して、少しづつでもタイム更新は確実に出来ていけそうですし、私もここをなんとかしたいと思ってるんですが;;。
    ホントに速い人達はその辺りが凄く安定しているんですよね。なんとなく最後のポイントはそこではないかと思ってます。

  8. SYORI より:

    >ANI16さん
    どうもありがとうございます。T3/T4の関係と高速S字は、タイム向上を考える上で見逃せないポイントですよね。T4後の右コーナーとかはタイム向上の重要な箇所ですが、そういう部分も問題視していかないと、見えるものが見えなくなってくる、という事だと思います。
    ただ皆さん仰られていますが、本能的(感覚)で走るというのは全然否定していませんし、むしろ重要だと思います。人間の感覚って凄い性能だと思いますし、それでダメだったときにどこが悪いのか、を考えるのが重要な事だと思っています。私自身、走行中の細かい修正操作はやはり感覚ですからねー。その感覚で得たモノを理論的な答えで置き換える事が出来れば良いのではないかなって思ってます。

  9. SYORI より:

    >炎のロータリー乗りさん
    どうもです、お久しぶりですね!長文読んで頂きありがとうございます。
    感覚での走りというのも、ある程度のイメージがあった上での事であれば良いのではないかなって思うんですよね。私の書き方に誤解を招く言い方があったかもしれませんが、感覚はとても大事だと思いますよ。感覚で走れてそれで速ければ何ら問題ないですから。私の場合、感覚で走っても良いタイムが出せないから必然的に考えなければいけない、っていうのもあるんだと思います(笑)。
    コントローラーだとステア量やブレーキ量のシビアな操作は困難でしょうから、仕方が無いと思いますよ。ただGT4に比べてGTHDでは操作がかなりシビアになってきていると感じますので、ハーフアクセル・ハーフブレーキは当たり前な世界になってきています(笑)。SIXAXISでは大分操作しやすくなっているみたいですが。ブレーキングポイントも確かに見つけ難いですよね・・。私は路面の模様?を目印にしようとしていますが、毎回確実に同じポイントで出来る事はありませんので(笑)、言い換えればその辺りも感覚になっているのかもしれませんね;;。特にブレーキングポイントは、その手前のコーナーでの立ち上がり速度が変わると、到達速度も変わりますのでポイントは微妙に変化してしまいますよね・・。その辺りが難しいんだと思います。この辺りも毎回安定した走りが出来ると解決できる問題ですから、安定した走りが出来るというのは強さの秘訣なんだと思います。

  10. SYORI より:

    >ニスモさん
    どうもありがとうございます。最後に仰っている「どちらか一方が優れていても駄目」というのは、まさにその通りだと思います。理論的になりすぎて頭デッカチになるのもダメですし、何も考えずにただ周回をこなすだけ、というのもダメだと思っています。ただ、何も考えない・・って事はどんな人でも絶対無いと思うんですよね。「さっき速かったなー、あそこはああやって走れば良いんだ」って漠然と考えると思うんですよ。そういう事の積み重ねだと思いますし、今回の投稿で言いたかったのは、自分の想像していなかった箇所でタイムが上下する可能性がある、という違った観点を考えてみよう、という内容ですね。
    GTTAでの例を仰られていましたが、ブレーキが遅れた、というのはイメージが確立されすぎると逆に失敗したりする可能性があります。炎さんのコメントでも書きましたが、ブレーキングポイントに到達する時に毎回同じトップスピードであれば、必ず同じポイントになりますが、その手前のコーナーで立ち上がりが良ければ、当然到達速度が変わってしまいます。速度が速いのに同じポイントでブレーキング開始したら、当然コーナリングが苦しくなってしまいますよね。その辺りは感覚で補わないといけないんだと思いますが、コレばかりは非常に難しい(笑)。それを回避する為には、手前のコーナーの立ち上がりを常に最高の状態で立ち上がらなければいけない。言い換えると、安定して速い走り方を毎回しないと難しい、と言う事になります。YAMさんやC.1さんといった超トップの方々は、このあたりが非常に優れているんだと思います。
    また、YAMさんが仰っていた「アイデアを出し切った」というのも当時印象深い言葉でした。ゲーム故、シフトポイント一つ取ってもロスしにくい箇所とかありますし、YAMさんは相当色々な事を考えたんだと推測します。普通に走って物凄く速い方が、更にアイデアを出し切って走破されては勝ち目はありません(笑)。あの最終戦のトップタイムは本当に凄かったです・・。

  11. SYORI より:

    >シルバーアロウズさん
    どうもありがとうございます。頑張って下さい!としか言えませんが(笑)、私のようにTAに夢中になれる方ばかりがプレイしているわけではありませんし、オンライン対戦可能になったら違った面白さが出てきますから、それまでは首を長くして待つしかありませんね・・。私自身、GT4オンラインではTAは疎かになって対戦ばかり(しかも負けてばっかり;;)でしたから(笑)。
    相互リンクの件、早速反映しておきました。今後とも宜しくお願いします!。大変かと思いますが勉強頑張ってくださいね。

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